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■ オジーの東京ブラツ記0001 『初めての大晦日の夜と元日の朝』2013.01.01

初めての大晦日の夜と元日の朝

東京に棲みついてから8か月になり新しい年を越すことになりました。      
長年仙台に棲んでいて64歳にして東京に単身赴任にしてまいり、例年の年末年始は家族と一緒に、子供達の家族と合わせて10人くらいでお酒を呑みながらテレビを見て団欒しました。
元日の日の朝はお雑煮を食べながら孫達にお年玉を渡す、そんな極一般的な正月家族風景から今年は一変してしまい、私にとって初めての事ばかりで戸惑ってしまいました。

初めての暮と正月は仕事が忙しくなるだろう予想して家には帰らずにアパートに留まる事にしました、大晦日の田舎風家庭的ご馳走には有り付けず独り寂しくコンビニの鮭弁当で観るとも無しに点いているテレビを傍目にもそもそと食べていると知らず知らずのうちに目頭が滲んできました。こんな寂しくて悲しくて虚しい年末の晩餐は65年間生きていて初めてでした。

国民的歌番組も今回初めて観ませんでした、ただ一つ水森かおりの、あっと驚く巨大ドハデのドレス、小林幸子の後継者なのか見応えがありました。夜も更ける頃、遠くに聞える除夜の鐘にひきずられて、初詣しょうと浅草寺に向かいました、初めての浅草寺は行列で並ぶこと2時間弱で、東京の人は並ぶのが好きみたい、明治神宮などはその何倍も並ぶらしい。先日年末ジャンボ宝くじの最終日か有楽町の売り場辺りを通ったら人垣が延々と続いていて何の騒ぎと尋ねたら宝くじ買いで3時間待ちとか、初詣に独りで行くのも長い人生で初めてで、なんとも虚しく周りの外人家族達のはしゃぐ声だけが自棄に障っていた。

元旦朝のお雑煮に有り付けないのが変な感覚で、買い物に出るのも億劫で結局お茶とお菓子で空腹を凌いでいた、郷里のお雑煮は各所夫々拘りを持った特徴のある旨いものが多い、仙台雑煮と呼ばれるものはダシとして松島湾で獲れたハゼを焼いて干した物が使われ、ゴボウやミツバなどの野菜が入り、焼いた餅を入れて食べる、私も大好きな絶品です。

こんな寂しく悲しく虚しい初めての大晦日と元日も今日でおわりです、忙しく過ぎていく単身生活の疲れを休める事も出来たので、満更マイナスばかりではないようですね。明日からまたまた頑張って元気げんきでいきましょう。